むかしむかしあるところに糞生意気な女の子がおりました。
わがままで親の言うことなど全く聞かない糞ガキでした。
ある日、女の子は両親にこう言いました。
「わたし、トゥルーデおばさんのところに行ってくるね。
変わった人で、珍しいものをたくさん持ってるんだって!」
それを聞いて両親は猛反対。
「トゥルーデおばさんはマジキチw行ったら勘当するおw」
女の子は両親の言うことなんてまるで無視。
そのままトゥルーデ宅に凸した。
~到着後~
トゥルーデおばさんの部屋のドアを開けた女の子に、
トゥルーデおばさんは言いました。
「そんなに青い顔してどうしたんだいw」
「おばさんちの階段に真っ黒い男がいて、それが怖くって」
「それは炭を焼く男さ」
「それから緑の男を見たわ」
「それは猟師だよ」
「そのあと血みたいに真っ赤な男もいた」
「それは屠殺屋さ。」
「あとさ、この部屋に入る前に窓を覗いたら頭が炎上した悪魔が見えたの」
「そうかい、そうかい。お前は魔女が化粧をするところを見たんだよ。
わたしゃお前が来るのをずっと待ってたんだよ。さあ光っておくれ」
そう言うとトゥルーデおばさんは女の子を丸太に変えて、火の中に放り込んだ。
丸太が燃え上がり、火の勢いが増す。
トゥルーデおばさんはその火で暖を取りながらつぶやいた。
「どうだい恐ろしく明るいじゃないか」
なんなんだろうこの話はw
このまんま読むと「親の言うことは聞きましょう」とか「魔女には関わってはいけません」という教訓話という捉え方ができる。
『
円環伝承 ~神話・民話・雑学のサイト~』というサイトでは大変興味深い考察をされていて、ロシアの超メジャーな魔女バーバ・ヤーガが登場する「うるわしのワシリーサ」なるロシアの民話との類似を指摘している。
くだんの主人公ワシリーサも、バーバ・ヤーガの小屋の前で白い騎士・赤い騎士・黒い騎士を目撃するのだが、それぞれ「夜明け」・「太陽」・「夜のとばり」であり、バーバ・ヤーガのしもべなのだという説明がされている。
民俗学的にはトゥルーデおばさんもバーバ・ヤーガも、キリスト教普及前の太古の地母神がルーツで、かっては人々の信仰を集めた女神であるがキリスト教により貶められ、零落して魔女となったなれの果てだという説明がなされる。
バーバ・ヤーガいわく夜明けや太陽や夜が下僕って言うんだから元々は相当スケールのでかい大地の神なんだろう。今まで小屋に住んでる小汚いただのババアだと思っててごめんねバーバ・ヤーガ。
その他の民話全般に登場する数多の魔女たちも同様であり、我が国の人食いの「山姥」もそんな存在なのだろう。
またユング派心理学においては「グレートマザー」なる人類共通のイメージがあるとされる。
グレートマザーは母のように慈しむであるとか、保護するとか豊穣、実りという優しい要素がある反面、
束縛する、全てを呑み込む、底知れぬ暗黒、破滅であるといった怖い面も持っている。
グレートマザーの正の要素が強いものは聖母マリアや観音菩薩、ギリシャのガイア、インドのサラスバティーなどが挙げられ、
負の要素が強調されたものは前述のトゥルーデおばさん、バーバ・ヤーガ、山姥に加えてインドのカーリー(大量のいけにえを欲する怖い女神)や夜叉、イヌイット神話のセドナ(メガテンに出てくるねw)などである。
また正と負の中間的な存在としては日本神話のイザナミ(たくさんの神々や日本列島を生んだ反面、死者の国の主として命を殺す存在でもある)、鬼子母神(仏教の説話で、子供を食らう悪神だったが釈迦に子供を拉致されて命の尊さを知り、改心して子供の守護神となった)なんかもいるw
おもしれーw
本題に戻ってこの「トゥルーデおばさん」の話を一言で言うと、魔女に負けてしまった「ヘンゼルとグレーテル」だな。
それにしてもWikipediaのこの話の記述がわずか2行で吹いたw


「トゥルーデおばさん」の素晴らしいアレンジ漫画

こちらもどうぞw
〈参考資料〉


フリー百科事典Wikipedia
円環伝承 ~神話・民話・雑学のサイト~様
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